iPhone5S用ガラスフィルム素材考察「ガラスと透明樹脂の違い」

最近、ガラスフィルムをご購入いただいたお客様から「これはガラスでは無いのでは?」という問い合わせが寄せられた。弊社取扱いの商品は、全てガラス製フィルムである。(2013年12月現在)だがこういった誤解は、売り手側の説明不足以外の何物でもない。大変申し訳なく思う。
実はこういう声は、以前の厚いガラスフィルムの時にはほとんど無かった。所が、薄いタイプのガラスフィルムを販売し始めてから、先述の問い合わせが増えた。昨今の超薄のガラスフィルムはあまりの薄さゆえに良く曲がる。そして、感触もプラスチックの様な感じに近い。
確かに、こんな良く曲がるペラペラな板を見たら誰でも疑問に思うだろう。特にiPadなどのタブレット用ガラスフィルムは、大きい(広い)故に、まるで下敷きの様に思えなくもない。

ガラスには様々な種類があり、その種類によって特性も大きく異なる。ガラスと言って皆さんが思い浮かべるのは家の窓などに使われている板ガラスだろうか。だが、スマートフォンなどのガラス(ガラスフィルムも含む)にはこのような建築用ガラスは使えない。簡単に割れるし、割れた破片が鋭く、非常に危ないからだ。その為、ガラスフィルムには、低比重、高硬度と特性が全く違う化学強化ガラスが使われる。さらに、ガラスは薄くなれば薄くなるほど「曲がる」特性が生まれる。超薄板ガラスを使っているガラスフィルムはペナペナ曲がるのだ。
余談になるが、iPad Airは軽量化の為に液晶保護ガラスを極端に薄くしていて、その結果ガラスがかなり曲がる。強く力を入れて押すと撓むのが分かる位である。

簡単に、ガラス素材と透明樹脂との違いを判断するのは、素材硬度を測る事だ。カッターなどで傷をつけてみると良いだろう。アクリルや保護フィルムに使われるPET素材なら、すぐに傷だらけになる。ガラスはその程度では全く傷が付かない。また、割ってみて割れ方を見る方法もある。現在、恐らくメディアの中で最もガラスフィルムを愛していると思われるACCN氏も同じ事を記事中に書いているので、是非こちらも併せて読んでみてほしい。

ACCN氏と先日ガラスフィルム談義をしたが、「まだまだガラスフィルムを誤解しているユーザーが多い」と仰っていた。自分も同感である。今後も「ガラスフィルム啓蒙活動」を続けていく所存だ。