筆者はかれこれ10数年以上も「トラックボール式マウス」(以後トラックボール)を愛用している。
何故かというと、職場のPCがデュアルディスプレイ環境だったからで、複数ディスプレイの環境は、どうしてもカーソルの移動距離が長くなるのだ。
例えば、横2画面のデュアル画面だと、左画面の端から右画面の右端までカーソルを移動するのに、普通形状のマウスだとカッチャカッチャカッチャ、、と何回もマウスを往復で動かさなければいけないが、トラックボールなら、ボールを弾いてさーっと空回りさせるだけでカーソル移送完了。とにかくカーソルの移動が楽で速い。
普通形状のマウスは、大きくても小さくても、エルゴミクス形状だろう何だろうとやっぱり手が疲れてしまうのだ。
確かに慣れないと使いづらい面も多少はあるが、声を高らかに言いたい!トラックボールはとても良いマウスであると。
そんなトラックボール愛好家の筆者ではあるが、悔しい話、マウスの世界でトラックボールはイマイチメジャーになる事が出来なかったようで、気が付けばトラックボール製品が市場からどんどん減ってしまっていた。
今では、ケンジントン社、サンワサプライ社、ロジクール社の三社だけが製品をリリースしているといった所か。
そういえば残念な事にマイクロソフト社はいつの間にかトラックボールから撤退していた。
トラックボールを選ぶ時に重要視しなければいけないポイントが「ボールの大きさ」だろう。
親指で転がす、人差し指で転がす等、形状は好き嫌いがあるが、ここはどちらでも大丈夫だろう。好きな方を選べばよい。
だが、小さなボールのトラックボールは、経年劣化や汚れで徐々に転がりが悪くなってくるのだ。
反対に大きなボールは、例えば少し位ゴミが入り込もうがほとんどフィーリングが変わらない。
MTBでいう所の、26インチタイヤと29インチタイヤの走破性の違いといえば分かるだろうか。
え、分かりづらい?まぁとにかく、大きなボールは絶対正義なのである。
ここだけはトラックボールを選ぶ上で絶対に譲れないポイントだと思う。
トラックボールで一番大きなボールを搭載している機種を調べた所、ケンジントン社、サンワサプライ社共に、直径55mmのボールが最大だった。
ボール径最大の機種を選べば、どちらのメーカーのマウスを選んでも間違いは無いだろう。
ケンジントン社のマウスの方がはっきり言って高級感がある。だが、サンワサプライ社の同程度の機種と比べると、実売価格で2倍ぐらいの決して小さくない価格差がある。マウスは消耗品でもあるから、筆者的にはやはりコストパフォーマンスも重要だと思う。
前置きが長くなったが、今そんな筆者がかなり気に入って使っているのが、サンワサプライ社の「MA-TB38R」だ。
そう、この大きなボール!これの操作感というか回し心地が最高なのである。
あまりにもボールが大きく美しいので、サンワサプライ社にこの美しさの秘訣?を聞いてみた所、
「実はこのボールは加工技術の高い工場でしか作れないのです。」との答えが返ってきた。
「もしかしてボールは日本製?」と聞くと、、、おっと。企業秘密をバラすのは宜しくないな。
だがやはり筆者の見込み通り?このボールは半端な工場で作ることが出来ない大層なブツだったのだ。
ちなみに、トラックボールは本体(筐体)を動かす必要が無いので、個人的にワイヤレス(サンワサプライ社だと「MA-WTB40」か)の必要性は薄いと思っている。
ペアリングや充電等の不安要素が絡むぐらいなら、有線タイプの方が安いし、手間も減るしとメリットが多いのではないだろうか。
と、そんな感じで「MA-TB38」はとても良いトラックボールマウスです。おすすめ。